「この本、すごくおすすめです」

「この動画、めちゃくちゃヤバいですよ」

自分の文章を読み返したとき、また同じ表現を使っている……。

と、がっかりした経験はありませんか？

「おすすめ」や「ヤバい」などの便利な言葉は、ついつい使っちゃいますよね。

しかし同じ単語を繰り返し使うと、読み手に頭が悪そうな印象を与えてしまいます。

読者から「この人、語彙力なくね？」って思われるの、できれば避けたいじゃないですか。

そんなときに紹介したい本が、山口 拓朗さんの『マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。』です。

書籍にはマニアックな単語がたくさん紹介されており、読むだけで語彙力をGETできます。

今回のニュースレターではあなたの表現力を増やす方法を紹介しますので、いつも同じ言い回しを使っちゃう方はさいごまで読み進めてくださいね。

今日から使える！ありきたりな表現を言い換えるフレーズ3選

まずは、わたしたちがよく使う言葉を別のフレーズで言い換えてみましょう。

単語の在庫を増やしておくと、同じ表現の繰り返しを避けられ、あなたの文章はより良くなりますよ。

「すごい」の言い換え

すごいって、本当に便利な言葉ですよね。

ポジティブな感情を表現するなら、とりあえず「すごい」って書いておけば伝わる気がします。

ただし使いすぎると、文章から具体性がなくなっちゃうんですよ。

たとえば「〇〇さんのスライド資料、すごいですね！」と「〇〇さんのスライド資料、文字が大きくて見やすいですね！」だと、相手に与える印象が違うじゃないですか。

「文字が大きくて見やすい」って言われると、しっかりと内容を見たことが相手に伝わり、より喜んでもらえるはず。

ということで、すごいと似たような意味を持つ、便利なフレーズを紹介します。

【すごいの言い換え】

感動したとき→圧巻でした
具体例：ライブで披露したさいごの曲、圧巻のパフォーマンスでした。

アイデアをほめるとき→秀逸ですね
具体例：新商品のキャッチコピー秀逸ですね。おもわずポチってしまいました。

驚いたとき→衝撃を受けました
具体例：はじめてアボカドに醤油をかけて食べたとき、刺し身のような味で衝撃を受けました。

↑いかがでしょうか。

ちょっとだけ頭が良さそうな言い回しになりましたね。

気に入ったフレーズがあれば使ってみてください。

おまけ⤵️

お笑い好きなら、すごいを「ゴイゴイスー」と言い換えましょう。

「おもしろい」の言い換え

おもしろいも、つい使っちゃう単語です。

ただ、ちょっと厄介な言葉で「笑えるおもしろさ」と「興味深いおもしろさ」って2つ意味があります。

英語で書くと、funny（ファニー）とintriguing（インタレスティング）の違いですね。

自分が興味深いなと思って「〇〇さんのニュースレター、おもしろいですね！」と伝えても「え、今週のニュースレターでボケてないけど……」って勘違いされる可能性もあるんですよ。

気持ちのすれ違いを防ぐためにも、おもしろいの言い換えフレーズをストックしておきましょう。

【おもしろいの言い換え】

ユニーク過ぎるアイデアに→オリジナルですね
具体例：鉛筆で描いた絵にAIで色をつけるなんて、オリジナルなアイデアですね。

爆笑したとき→ユーモラスですね
具体例：彼の自虐ネタは、トゲがなくてユーモラスですね。

トリッキーにボケたとき→変わっていますね
具体例：彼のセンス、とても変わっていますがなぜか魅力を感じます。

おまけ⤵️

お笑い好きなら「それ、オモロー！」も使えます。

「おすすめ」の言い換え

ブログやSNSをしていると、商品をおすすめする機会は多いです（アフィリエイト記事とか）

そんなときに「おすすめ」以外の言い回しを使えると、説得力のある文章を書けますよ。

【おすすめの言い換え】

特定の読者に届けたいとき→～にうってつけです
具体例：この本は、文章術をイチから学びたいWebライターにうってつけです。

信頼性を伝えたいとき→～から選ばれています
具体例：電話サポートに対応しているため、パソコン操作が苦手な方から選ばれています。

絶対に読んでほしいとき→必読です
具体例：この記事にX（Twitter）運用の答えを書きました。まさに必読です。

おまけ⤵️

江の島で活動するライター 海辺のネテロさんは、商品をおすすめするときに「想像の3倍よかった」と書いていました。

要注意！難しい単語を使うライター、クライアントから見捨てられますよ……

ここまで読んで「よーし、さっそく単語を言い換えるぞ！」と、肩をブンブン回していませんか？

新しい言葉を覚えると、すぐに使ってみたくなりますよね。

でも、ちょっと待ってください。

小難しい単語を使いすぎると、読者から「この人の文章、なんか感じ悪いな……」と思われてしまいます。

わたしも失敗した経験がありまして、そのときのエピソードを紹介させてください。

Webライターをはじめたころ、クライアントに「仕事ができるやつ」だと思われたくて、普段まったく使わない言葉を多用していました。

たとえば「この商品を使うと作業効率が上がります」と書けばいいところを「この商品は業務の生産性を飛躍的に向上させる画期的なソリューションです」なんて書いていたんです。

ソリューションが飛躍的になんちゃらって書くライター、逆に頭が悪そうですよね（笑）

すると。

クライアントから光の速さで修正依頼が届きました。

「読者層を考えて、もっとわかりやすい単語を使ってください」と。

めちゃくちゃ恥ずかしかったですね。

わたしは読者のために書いていたのではなく、クライアントからの継続依頼が欲しい一心で、頭が良いアピールをしていただけでした。

小難しい単語を知っていることと、よい文章を書くことは、まったく別物だと気づいた瞬間です。

本当に書けるライターがやっている、たった1つのこと

クライアントに注意された「ソリューションが飛躍的事件」から学んだことを紹介させてください。

本当に書けるライターは、難しい言葉を知っている人ではありません。

たくさんの言葉を知ったうえで、相手に伝わるよう「あえて使わない」選択ができるライターです。

わたしはこれを「引き算の理論」と呼んでいます。

引き算の理論とは、自分の知識をすべて記事に書くのではなく、読者層や読んでくれる状況にあわせて不要な言葉をガンガン削ぎ落としていく考え方です。

実は、落語やプロレスの世界でも引き算の理論は使われています。

プレイヤーが「表現」を大切にする世界では、できる技をすべて見せることが必ずしも上手いとは限りません。

観客にとって必要なものだけを残すことこそ、粋（いき）だとされる場面が多いのです。

過剰なテクニックは、観客に「すごいけど、見てて疲れるな……」という印象を与えてしまいます。

あえてテクニックを削ぎ落とすことで、本当に伝えたい「芯」の部分が際立ちます。

これって、文章も同じですよね。

難しい言葉を知っていることは、もちろん武器になるでしょう。

しかし、武器をいつ、どこで、誰のために使うのか。

読者のために不要な単語をそっと削れるライターこそ、わたしが心から「ゴイゴイスー」と思う、本物の書き手です。

まとめと紹介した本の広告コーナー

今週のニュースレターでは、あなたの文章を知的に見せるための言い換えフレーズと、本当に書けるライターが実践している「引き算の理論」を紹介しました。

山口拓朗さんの書籍には、もっと頭がよく見えそうな言葉がたくさん詰まっております。

いまよりも語彙力をアップさせたい方、いちど読んでみてください。

「さすがにこの言葉は使わないだろ（笑）」みたいなマニアックな単語も紹介されていましたよ。

今週の1冊です⤵️

>>>マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。

PS

キタノドロップは、Kindle作家としても活動しています。

ここまでニュースレターを読んでくれたあなたは、わたしのkindle本も楽しめるはず。

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