「渾身の記事を書き上げたのに、なぜか読者にクリックされない……。」

記事がクリックされない原因、もしかしたらタイトルに使っている数字のせいかもしれません。

わたしは現在進行系で、記事がクリックされないことに頭を悩ませています。

そんなときに出会った本が、大橋一慶さんの『売れるコピー言い換え図鑑』でした。

わらにもすがる思いで読んだところ、読者が記事を思わずクリックしてしまう「ある法則」を発見。

それはタイトルに「奇数」を使う、シンプルなテクニックです。

「え、数字を入れるだけ？」と、侮らないでください。

ある調査によると、偶数よりも奇数を使ったタイトルのほうが、クリック率が20%もアップしたデータがありました。

なぜわたしたちは奇数を好むのか？

今週のニュースレターでは、奇数に惹かれる心理状態を深掘りし、あなたの記事がクリックされる方法を紹介します。

今日から使えるテクニックなので、記事が読まれないと悩んでいる方は、最後まで読み進めてくださいね。

そもそも、なぜタイトルに数字をいれると読まれるの？

本題の「奇数」に入る前に、まず数字の持つ力を紹介させてください。

あなたはスマホ片手にニュースやSNSを指でスクロールしているとき、文章をじっくり読んでいますか？

おそらく違いますよね。

文字がびっしり並んだ画面を、まるで景色のように眺めているはず。

その景色のなかで「3つの理由」や「7つの週間」で使われる数字は、ひらがなや漢字よりもシンプルな記号です。

びっしり並んだ文字の中で「3」や「7」といった記号を見つけると、パッと目に飛び込んできます。

数字は、読者の視線を一瞬で奪うフックの役割を果たしてくれるんですよ。

フックとなる数字が目に飛び込んできたら、読者はつぎのアクション。

つまり、記事の続きを読んでくれるんです。

なぜ「偶数」ではなく「奇数」なのか？

タイトルに数字を入れる効果は絶大です。

とはいえ同じ数字でも「4つの理由」より「3つの理由」の方がしっくりきますよね。

爆売れした自己啓発書の「7つの習慣」のタイトルが「6つの習慣」や「8つの習慣」だったら、世界的なベストセラーにならなかったはず。

なぜ偶数よりも奇数なのか？

理由を3つ紹介させてください。

理由1｜脳が無視できない視覚的なノイズになるから

まずは信頼性のあるデータから。

広告主とメディアをつなぐOutbrain（アウトブレイン）という企業が、15万記事を独自調査したんですよ。

彼らがインターネット上にある膨大な記事をリサーチした結果、偶数よりも奇数を使ったタイトルは、クリック率が20％高くなると発表していました（参考：アプリマーケティング研究所）

「なんで奇数のほうが20％もクリック率が高いのよ？」と思いますよね。

最大の理由は、奇数が持つ非対称（アシンメトリー）な性質にあります。

人間の脳って、左右対称（シンメトリー）なものを「美しい」や「安定している」と感じ、無意識に安心感を覚えるんです。

一方で、非対称なもの（奇数）を見ると、脳は「おやっ？」と軽く混乱しちゃいます。

顔が左右対象のドラえもんよりも、非対称な髪型のスネ夫に注目する原理と同じです。←ちょっと違う気もする……。

いったん話を戻しましょう。

キレイにペアを作れる偶数とは違い、奇数は1つ余る。

不安定な奇数はいい意味で脳のノイズとなり、読者の視線を引きつけてくれるんです。

理由2｜奇数は割り切れないから爪痕を残せる

奇数って、2で割れませんよね。

この「割り切れない」性質が、わたしたちの脳にちょっとした気持ち悪さや違和感を残しているんです。

心理学で有名な、ツァイガルニク効果とよく似ています。

※ツァイガルニク効果とは、達成・完成したものよりも、中断されたり未完成だったりするものの方が、強く記憶に残る心理現象です。

あなたも経験ありますよね。

・いい場面で終わったマンガの続きが気になる

・解けなかったクイズの答えが散歩中にふと頭に浮かんでくる

・クライアントへ問い合わせしたのに返信が返ってこないとソワソワする

↑これがツァイガルニク効果です。

奇数は未完成な印象を与えており、読者の心に爪痕を残します。

数学やパズルが大好きな作家 アレックス・ベロスさんは「人間は奇数におもしろさを感じるんだよ」と指摘していました。

そのため。

タイトルを見た瞬間に「奇数の違和感を解消したい」という無意識の欲求が生まれ、思わず読者は記事をクリックしちゃいます。

理由3｜日本人が古くから慣れ親しんだ数字だから

さいごは、日本人ならではの理由を紹介させてください。

じつは日本では昔から奇数を「陽数（ようすう）」と呼んでおり、縁起のいい数字として扱ってきました。

あなたも大好きな国民の祝日やイベントって、奇数が多くないですか？

・元旦→1月1日
・ひな祭り→3月3日
・こどもの日→5月5日
・七夕→7月7日
・ポッキー＆プリッツの日→11月11日

また、俳句は「5・7・5」のリズムで詠みますし、短歌は「5・7・5・7・7」のビートを刻みます。

バスケットボールのプレイヤーは5人、野球は9人、サッカーは11人で楽しみますよね。

結婚式のお祝いでは、3万円や5万円など札束が奇数となって飛び交います。

財布がピンチで御祝儀を2万円にするときも、1万円札1枚と5千円札2枚にして枚数を「3枚」にそろえる工夫なんかも。

このように、日本人は奇数にポジティブなイメージを持っています。

だからこそ、記事のタイトルに「3つの理由」や「5つのステップ」などの言葉を見たときに、良い印象を持ってクリックしちゃうんですよ。

よりクリック率をあげたいなら「素数」を使おう

正直なところ、今週のニュースレターはさっきの章で終わらせるつもりでした。

ですが、毎週記事を読んでくれているあなたにだけ、もう1段階上のテクニックをお伝えします。

記事のクリック率を極限まで高めたいなら、奇数の中でも素数をタイトルに使ってください。

※素数とは、1とその数でしか割り切れない1より大きい数のことです。

素数は、奇数の声質を極限までトガらせた「King of 奇数」と考えてもらってOKです。

たとえば、以下タイトルの記事が並んだ場合、どちらをクリックします？

・A：Webライターが月5万円稼ぐための9ステップ
・B：Webライターが月5万円稼ぐための7ステップ

Aのタイトルで使った「9ステップ」も奇数ですが、3×3のペアに分解できます。

9には、人工的に作られた印象を受けません？

一方、Bのタイトル「7ステップ」は、1と7以外で割り切れません。

人工的ではなく、トガった印象を感じます。

なぜわたしたちが素数に魅力を感じるのか、明確な答えはでていません。

一説によると、脳の奥深くにある原始的な部分で、無意識に「特別さ」や「唯一無二」を感じ取っていると言われています（信じるか信じないかはあなた次第）

ちなみに、今回のタイトルに「3つの理由」サブタイトルに「17冊目」と素数を使ったことにお気づきでしょうか。

「いつもの記事よりもたくさんクリックされろ～！」

といった願いを込めて書きました。

今週紹介したテクニックを学べる本が『売れるコピー言い換え図鑑』です。

気になる方は、手にとって見てください⤵️

【ニュースレターで紹介した本の広告コーナー】

>>>「ふ～ん」が「これ欲しい！」に変わる 売れるコピー言い換え図鑑

【関連記事】以前のニュースレターで紹介した、大橋 一慶さんの本を読んだ感想⤵️

🖊️つい「ポチる」のはなぜ？『ポチらせる文章術』の秘密をこっそり公開
キタノドロップ　完全在宅のライター 2025-06-12

おわりに

お盆休みも終わり、日常が戻ってきましたね。

北海道は昼間も涼しくなり、過ごしやすい季節となりました（ニュースレターを書いている日の最高気温23℃です）

お子さまがいる家庭は夏休み後半戦。

読書感想文を書かなきゃいけない時期ですよね。

ということで、読書感想文を1日で終わらせるコツを紹介させてください。

ポイントは、本を全部読まないこと。

そして、1つの疑問をとことん深掘りしましょう。

1日で読書感想文を終わらせる3ステップ

以下の順番で進めると、爆速で宿題は終わります。

1.本のもくじを眺める
2.おもしろそうな章だけ読む
3.「なぜ？」でしつこく深掘りする

本の内容で心に残った部分に、自分なりの「なぜ？」をとことんぶつけましょう。

『桃太郎』で実践

たとえば課題図書が『桃太郎』の場合。

多くの人は「鬼を退治できてよかったです」といった感想を書きますよね。

オリジナリティのある感想文を書きたい場合は、気になるトピックを見つけて「なぜ？」をぶつけてみましょう。

もし桃太郎チームの戦力に課題があると考えた場合。

「犬・猿・キジって、ちょっとキャラ弱くね？」

の問いに「なぜ？」を重ねていきます。

なぜ、もっと強い動物を仲間にしなかったの？→クマやオオカミはスカウトしなかったの？

なぜ、飛行部隊をキジにしたの？→ワシや鷹の方があきらかに戦力になるはず。あえてキジにした理由は？

なぜ、犬・猿・キジの組み合わせなの？→もしかして、桃太郎は個の強さではなくチームとしてのバランスを重視した？

↑という仮説が生まれました。

わたしの仮説⤵️

・犬を仲間にした理由→桃太郎への忠誠心・イエスマンとして信頼している
・猿を仲間にした理由→木に登れるから鬼を奇襲できる
・キジを仲間にした理由→空から偵察できるから情報戦で有利になる

疑問点を深掘りすると「桃太郎は個々の戦闘力よりもチームとしてのバランスを重視したリーダーだったのでは？」といった新たな説が生まれます。

仮説に対する自分の考えを書くことで、オリジナリティある読書感想文になりますよ。

もしお子さんが読書感想文を書けずに困っていたら、今回のニュースレターを思い出してもらえるとうれしいです。

コメントをいただけたら、簡単にアドバイスさせていただきます。

今週のニュースレターが参考になったら、下にあるハートマークをポチっとお願いします。

それでは、来週の木曜日におあいしましょう。

PS

キタノドロップは、Kindle作家としても活動しています。

ここまでニュースレターを読んでくれたあなたは、わたしのkindle本も楽しめるはず。

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