さあ、書くぞ！

と、意気込んでパソコンに向かったものの、真っ白なディスプレイを前にして気づけば1時間……。

「インプットが足りないのかな～」と、X（Twitter）のタイムラインや受信ボックスのニュースレターを眺めても、1行も書ける気がしない。

あなたにも、そんな経験ありますよね。

書くべきテーマは決まっているのに、何から手をつければいいかが分からない。

やる気とは裏腹に、時間だけがドンドン溶けていくのはツラいです。

でも、ちょっと待ってください。

もし文章を書くためのスキルを、あなたが子どもの頃に持っていたとしたら?

じつは、5歳児こそが文章の先生なんです。と言ったら信じますか？

先日、友だちの子どもと遊んだときのことです。

彼は、おもちゃの車を手に取りながら、わたしに無限の質問を浴びせてきました。

「これなーに？」

「なんでタイヤはまるいの？」

「なんで、このくるまはちいさいの？」

質問に1つずつ答えていくうちに、わたしの頭の中には言葉がどんどん湧きでてきました。

質問があるから、答えとなる文章を考える。

質問がなければ、何も考えることはなかった。

そのとき気づいたんです。

「あれ、これって文章を書くときと同じじゃない？」

読者の頭の中にある「なぜ?」「どうして?」という質問に答える。

それこそが、文章を書くことなんだ、と。

そして、友だちの子どもと遊んで得た気づきの正体を、先日読んだ『一度読んだら絶対に忘れない文章術の教科書』が見事に言語化してくれました。

著者の辻 孝宗さんが教えてくれる文章の本質は、むちゃくちゃシンプルです。

文章とは「質問」と「回答」をセットで書くこと。

文章力とは、難しい単語を操る技術ではありません。

自分自身に対して、いかに質問できるかが大事だと書いてありました。

今回のニュースレターでは、あなたの「書けない」をゼロにする質問力を詳しく紹介しますね。

書けないのは文章力のせいじゃない。質問できていないだけ

「文章を書くことは、質問と回答のセットである」

と著者の辻 孝宗さんは書いています。

そう言われても「そもそも、質問が思いつかないんだよ……」と感じる方も多いですよね。

実は、わたしたちが書けないと悩む原因は、才能や知識不足ではありません。

あまりにも大きく漠然とした「質問」に、いきなり答えようとしているからなんです。

ちょっと何言っているのか分からないと思うので、具体例を紹介させてください。

たとえばクライアントから

「初心者WebライターにおすすめのパソコンはWindowsとMacのどっちがいい？」

というテーマで記事を依頼されたとします。

WindowsとMac、どっちを選ぶ？という大きなテーマだけだと、何を書けばいいのか迷いますよね。

「うーん、どっちも良いところあるし、一体何から書けばいいの？」と。

この途方に暮れる感覚こそが、書けないの正体です。

では、どうすればいいのか？

答えはシンプル。

Webライターとしていつもやっている、記事構成作りのスキルを応用するだけです。

つまり「大きな質問」を「具体的な問い」に分解するだけ。

大きな質問⤵️

初心者Webライターにおすすめなのパソコンは、Windows？ Mac？

具体的な問いに分解する⤵️

・そもそも、なぜWebライターはパソコン選びで迷うの？
・初期費用を安く抑えたいならどっち？
・パソコンが苦手な人でも直感的に使えるのは？
・Googleドキュメントは両方で問題なく使える？
・3年後にパソコンを売るならどっちがおすすめ？
・結論〇〇なあなたにはWindows、△△なあなたにはMacがおすすめです。

このように、大きなテーマを具体的な質問に分解すると、自然に書くことが頭に浮かびます。

もう、あなたは白い画面の前で固まる必要はありません。

あとは小さな問いに、順番に答えていくだけなのですから。

質問が上手い人は、文章も上手い。インタビュー番組で気づいた大切なこと

先ほど説明した、問いを分解するテクニック。

実は、この重要性に気付くきっかけとなった番組があります。

以前、ニュースレターを担当していた「音声配信ラボ」というインタビュー番組です。

音声配信ラボとは、Podcast配信者向けのノウハウを発信する番組。

この番組では、ボイストレーナー みかさんがインタビューを担当し、わたしは音源を記事にまとめる役割でした。

インタビューでみかさんは、いつも楽しそうにゲストの話を聞いていた印象があります。

漫画家のあんじゅ先生や、マーケターのウミノさんといったゲストの方々も、みかさんが作る楽しい雰囲気の中でおもしろいエピソードを話してくれるんです。

わたしは楽しそうな雰囲気が伝わってくる音源を聞きながら、いつもニュースレターを書いていました。

そして回を重ねるうちに、あることに気づいたんです。

おもしろいニュースレターが書けるかどうかは、おもしろい質問ができるかどうかにかかっている。

読者が読み進めたくなる記事を書くには、書き手の文章力はさほど必要ありません。

記事の素材となるインタビューで、ゲストが心から笑ってくれるような、愛のある質問ができているかどうかが重要です。

音声配信ラボでの経験は、わたしの書く力を一段引き上げてくれました。

文章を書くことは、うんうん唸りながら言葉をひねり出す作業ではありません。

自分自身に質問を投げかけ、答えをていねいに文字に起こしていく、対話のような作業なのです。

Kindle本がまったく書けない！から救ってくれた師匠の質問攻め

わたしがKindle出版をはじめたころ、まったく文章を書けない状態を救ってくれたのも質問でした。

Kindle本のテーマを「Webライター」に決めたものの、いざ書き始めるとまったくタイピングが進まない。

「え、Kindle本ってなにを書けばいいの？」

「Webライターの仕事内容なんて、みんな知ってるんじゃないの？」

大きすぎるテーマを前にフリーズし、パソコンの前で途方に暮れていました。

そんなわたしを救ってくれたのが、Kindle出版の師匠です。

わたしがまったく書けていない状況を見かねた師匠は、まるでドラえもんのようにこう言いました。

「大丈夫だよキタドロくん。テーマがでかすぎるから、小さく切り分けていこう」

そして師匠は、わたしに質問のシャワーを浴びせたんです。

・そもそも、Webライターってどんな仕事？
・どうやって仕事を取ってくるの？
・企業と契約するの？個人ブロガーから仕事をもらってくるの？
・仕事に必要な道具は？
・在宅で完結する？
・ぶっちゃけ、いくら稼げるの？

師匠の質問パワーは絶大でした。

真っ白だったGoogleドキュメントが、どんどん文字で埋まっていったのです。

師匠からの問いかけがなければ、わたしは間違いなくKindle本を書けなかったはず。

そして師匠から学んだ質問力は、出版をサポートする側になった今も役立っています。

イベント主催のプロ いちぴーさんがKindle本を制作するとき。

わたしとまったく同じように「何から書けばいいの」と悩んでいたんです。

そこでわたしは、かつて師匠がしてくれたように、たくさんの質問をぶつけることにしました。

・イベントって赤字になりません？
・SNSで集客できますか？
・クリエイターと揉めたことはあります？
・イベント主催者が絶対にやるべきチェックリストとかあります？
・このイベントはダメでしょ！っていう失敗パターンは？
・ぶっちゃけ稼げます？

質問に答えてもらうだけで、Kindle本の構成案はあっという間に完成。

いちぴーさんからも「イメージが湧いてきた！」と、力強い言葉をもらえました。

あなたも、文章が書けないときは、自分自身に質問してみてください。

質問さえできれば、文章は書けちゃいますよ。

実践編！今日から使える質問力を鍛える3ステップ

とはいえ、どうやって質問すればいいのかわからないですよね。

そんなあなたに向けて、簡単な方法をシェアさせてください。

まずは、紙とペンを用意しましょう（メモアプリでもOK）

以下の3ステップで進めてください。

①テーマを1行で書く

具体例はこちら⤵️

・副業Webライターの始め方

・ChatGPTを使って記事を書くコツ

・文章が上達するおすすめの本

テーマは、なんでもOKです。

②5歳児になりきって「なぜ？」を3回繰り返す

たとえば、書くテーマが「副業Webライターのはじめかた」の場合です。

・副業Webライターってなに？

・Webライターってどんな仕事？

・どうやって仕事を始めるの？

なぜ？を繰り返すことで、記事に必要な見出しが完成します。

③1つの質問に3行で答える

たとえば「副業Webライターってなに？」という質問に、3行で答えてみましょう。

副業Webライターとは、クライアントから依頼を受けて記事や文章を書く仕事です。在宅でできる仕事のため、副収入を得たい方から人気があります。未経験でもパソコンとネット環境があれば始められるので、手軽にチャレンジできますよ。

どうでしょう。

質問さえ考えれば、文章を書けますよね。

書くことが思いつかないときは、上記の3ステップを試してみてください。

まとめと本の広告コーナー＆スポンサーさまの紹介

質問するテクニックは、どんな文章を書くときにも使えます。

たとえば、江ノ島に生息するブロガー、海辺のネテロさんも「お金とはなんなのか？」という1つの質問から、2,500文字の記事を書いていました。

>>>海辺のネテロの自省録｜お金とはなんなのか？その答え。

質問さえできれば、ブログも、Kindle本も、ニュースレターも書けちゃいます。

今回紹介した、辻 孝宗さんの本には、質問力を身につける具体的なテクニックが書かれていましたよ。

この本を読めば、明日から「なにを書けばいいんだ……」と悩む時間がきっと減るはず。

>>>『一度読んだら絶対に忘れない文章術の教科書』

今週の感想文は以上です。

PS

キタノドロップは、Kindle作家としても活動しています。

ここまでニュースレターを読んでくれたあなたは、わたしのkindle本も楽しめるはず。

Kindle Unlimited会員さんはすべての本を無料で読めるので、お気軽にチェックしてみてください⤵️

>>>Kindleストア｜キタノドロップ著者ページ