一生懸命に書いた文章を、何度も読み返す。

「うーん、なんかしっくりこないな……」

これしかないだろうって単語を選んだはずなのに、どこか文章の流れがぎこちない。

まるでChatGPTが書いた定型文のように見えてしまう。

あなたにも、そんな経験ありませんか？

わたしは今でも、自分の文章に納得できず悩んでいます。

深夜までパソコンの前でうんうんと唸り、単語を入れ替えては首をかしげる。

そんなときに読んだ本が、言語学者の石黒 圭さんが書いた『文章は接続詞で決まる』です。

本を読み進めていくうちに、ハッとしました。

わたしがこれまで修正していた部分は、単語という「点」だけだったのです。

文章がスムーズにつながっていなかったのは、点と点をつなぐ「接続詞」を見直していなかったから。

真っ先に修正すべきは、今回紹介する接続詞だったんです。

接続詞は単なる文法のルールではありません。

「次にこういう話が来ますよ」と、読者に文章の展開をイメージさせる役割を持っています。

今回のニュースレターでは、いまから実践できる接続詞のポイントを3つ紹介。

仕事のメールやX（Twitter）のポスト、友人とのLINEまで、幅広く活用できますよ。

あなたの文章をより良くするテクニックを紹介しますので、さいごまで読み進めてくださいね。

接続詞は読者の思考をサポートするガイド役

書き手が想像している以上に、読者は頭の中で「つぎはどんな話が来るのかな？」と、展開を予想しながら文章を読んでいます。

読者の頭の中にある予想を、正しい方向に連れていくのが接続詞の役割です。

まずは、あなたの文章に設置したい3つの接続詞を紹介させてください。

これから話す内容を伝えて読者を安心させる接続詞｜「まず」「つぎに」「さいごに」

旅行中は目的地までの道のりを教えてもらえると、安心して旅を楽しめますよね。

同じように「まず〇〇について書きます」「つぎは、〇〇を使うメリットです」といった接続詞を使うと、読者は話の流れを理解しやすくなるんです。

話の順番を伝える接続詞を使うことで、読者は「なるほど、話はこういう順番で進むんだな」と心の準備ができます。

記事の全体像が見えるようになるので、読者は安心して読み進められますよ。

【関連記事】接続詞「まず」「つぎに」と同じように使える箇条書きを紹介した記事です⤵️

🖊️【文章力アップ】一瞬で伝わる「超・箇条書き」3つのテクニック
キタノドロップ　完全在宅のライター 2025-05-01

２.大事なポイントをお知らせする接続詞｜「ようするに」「つまり」

文章が長くなったり、専門的な解説が続いたりしたとき。

あなたも「え、けっきょく何が書いてあったの？」と、疑問を持ちますよね。

読者に大事なポイントをアナウンスする接続詞が「ようするに」や「つまり」です。

以下の文章を読んでみてください。

みんなのニュースレターとは、世界中のユーザーを抱えるニュースレタープラットフォームSubstackやBeehiivのいいとこ取りをしたサービスです。
WordPressよりも構築がしやすく、noteやBrainと比べて書き手のカスタマイズ性を重視しています。
従来のプラットフォームは機能が限られていたり、逆に複雑すぎて使いこなせなかったりする点が課題でした。

ようするに、みんなのニュースレターは使いやすさと自由度のバランスがとれたサービスです。

「ようするに」があることで、読者は「あー、重要なポイントはここだな」と、瞬時に理解できます。

忙しい読者の時間を大切にする、思いやりの接続詞ですね。

3.文章のリズムを変える接続詞｜「しかし」「ところが」

ずっと同じテンポで話が進むと、どうしても読者は飽きちゃいます。

文章のリズムを変えたいときに使える接続詞が「しかし」や「ところが」です。

とくに逆説の接続詞と呼ばれる「しかし」を使うと、読者の予測を裏切るため「おやっ？」と注意を引きつける効果があるんですよ。

以下の文章を読んでみてください。

わたしは毎日X（Twitter）を更新しています。
しかし、まったく「いいね」をもらえません。

「しかし」を使うことで「毎日更新しているんだから、いいね付くだろ」というあなたの予想を裏切っていますよね。

「えっ、いいねもらえないんだ！？」という小さな驚きがあると、読者は飽きずに文章を読み進めてくれやすいです。

読者の心を掴むなら「逆説の接続詞」を使おう

とはいえ、接続詞ってめちゃくちゃ種類があるんですよ。

『文章は接続詞で決まる』の中では接続詞を6つに分類しており、単語レベルで数えると300個以上あると言われています。

「使い方を300個もマスターできないよ」といった声が聞こえてきそうなので、今回のニュースレターでは逆説の接続詞だけ覚えてください。

逆説の接続詞→「しかし」「ところが」「にもかかわらず」など

逆説の接続詞をおすすめする理由は、あなたの主張がより際立ち、読者の心をグッと掴む力があるからです。

使い方はとてもシンプル。

まず、多くの人が「そうだよね～」と共感できる常識や一般論を書きます。

共感性の高い主張を書くと、読者は安心してあなたの文章を読んでくれるはず。

そこに「しかし」という単語を置くとどうでしょう。

まったり読んでいた読者の思考に緊張感が生まれます。

そして、逆説の接続詞を使った直後に、あなたが本当に伝えたい意見を書いてください。

イメージしにくいと思いますので、具体例をみてみましょう。

【逆説の接続詞（しかし）を使わないパターン】

企業がAIを使うことで、Webライターの仕事は減ると言われています。わたしはAIを使いこなせるライターの価値は、むしろ上がると考えています。

↑文と文のつながりがしっくりこないですよね。

つづいて逆説の接続詞を使ったパターンです。

【逆説の接続詞（しかし）を使うパターン】

企業がAIを使うことで、Webライターの仕事は減ると言われています。しかし、わたしはAIを使いこなせるライターの価値は、むしろ上がると考えています。

いかがでしょう。

「しかし」を使ったほうが、書き手の強い意志や現場で書き続けてきた自信を感じられませんか？

逆説の接続詞を使うことで、ありふれた意見を独自の主張に変えられるんですよ。

文章が単調になりがちだと悩んでいる方は、いちど試してみてください。

見違えるように文章のリズムがよくなりますよ。

まとめ

今週は、あなたの文章をより良くする逆説の接続詞を紹介しました。

ポイントは「一般論」→「しかし」→「あなたの主張」という型を使うことです。

この型を使うだけで、リズミカルな文章になりますよ。

難しく考えずに、今日送る仕事のメールや家族へのメッセージ、X（Twitter）のポストで使ってみてくださいね。

ニュースレターで紹介した本の広告コーナー

今週紹介した『文章は接続詞で決まる』は、気軽に読める本ではありません。

なぜなら、ちょっと小難しい文章ですし、接続詞というマニアックなテーマだからです。

わたしも何度もページを戻りながら、必死に食らいついて読みました。

とはいえ接続詞を1段階深く理解できたことで、他の人の記事を読むときに、接続詞に注目できるようになったんですよ。

情報を知ることで、世界の見え方が変わる。
知識をつけることで人生楽しくなる。

↑海辺のネテロさんという方が、ブログに書いていた気がします。

わたしももっと知識をつけて、おもしろく本を読みたいです。

今週紹介した本はこちらから読めます⤵️

>>>文章は接続詞で決まる

おまけ｜目の前でパスワードが流出したんだが……

ニュースレターを書いているまさに今日、衝撃的な事件が起きました。

穏やかな夕方の公園で、パスワードが堂々と流出したんです。

ベンチに座ってコーヒーを飲んでいると、ジャングルジムで3人家族が楽しそうに遊んでいました。

日曜日ってことで、いつもより公園もにぎわっていましたね。

しばらくすると、高校生くらいの女の子が、わたしのすぐ横にある自販機へ。

その時でした。

耳をつんざくような少年の声が、公演中に響き渡ったのです。

「お姉ちゃん、パスワード！！」

ジャングルジムにいる弟さんでしょう。

おそらく、スマホゲームかなんかでログインできず困っている様子。

つぎの瞬間、わたしは耳を疑いました。

あろうことか、お姉ちゃんはこう叫び返したのです。

「〇〇〇〇だよ！」

大声で、堂々と、4桁の数字を。

おもわずお姉ちゃんを見てしまいました。

が、彼女は平然と飲み物を選んでいます。

ジャングルジムから聞こえる「ありがとう♪」という無邪気な声が、パスワード流出事件の終わりを告げました……。

絶対に、パスワードは公園で叫ばないでください。

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それでは、来週の木曜日におあいしましょう。

PS

キタノドロップは、Kindle作家としても活動しています。

ここまでニュースレターを読んでくれたあなたは、わたしのkindle本も楽しめるはず。

Kindle Unlimited会員さんはすべての本を無料で読めるので、お気軽にチェックしてみてください⤵️

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