気合を入れて書いた記事を納品したのに。

クライアントから「内容がわかりにくいので修正お願いします」とフィードバックをもらった経験はありませんか？

めちゃくちゃ凹みますよね、あれ。

そんなフィードバックを受けると「もっと文章力をアップさせなきゃ」「構成の型を学ばなきゃ」など、テクニック不足を原因だと考えがちです。

しかし、ライターとして活動する古賀史健さんの『取材・執筆・推敲』を読み、わかりにくい文章を書いてしまう本当の原因は、まったく違う場所にあることに気付かされました。

今回のニュースレターのタイトルは「ライターの仕事は日本語を日本語に翻訳すること」です。

この言葉の意味を理解すると、あなたの文章がより伝わりやすくなるヒントが見つかるはず。

読者にスッと届く、本当に「わかりやすい」文章を書きたい方は、ニュースレターを読み進めてみてください。

なぜ「翻訳」が必要なのか？

わたしたちライターの仕事は、ただキーボードを叩いて文章を作ることじゃありません。

専門家が使う難しい単語や、特定の業界でしか使われない概念をわかりやすく説明する。

読者が「ああ、なるほど！」と理解できる、やさしい日本語への翻訳が役割なんです。

たとえば、海外の小説を翻訳する人が、原文の意味を理解していなかったら、おかしな日本語になりますよね。

ライターの仕事も、同じこと。

翻訳者であるライター自身が、書きたいテーマを深く理解していなければ、わかりやすい文章なんて書けるはずがありません。

この翻訳力の重要性を、お笑い芸人のエピソードを通じて紹介させてください。

翻訳力は才能じゃない！ピース又吉さんが教えてくれたこと

お笑い芸人であり、芥川賞作家でもあるピース又吉さん。

コメディの才能に加えて、読書家としても有名ですよね。

そんな又吉さんでさえ、難しすぎて挫折した本があったそうです。

しかし。

なんと100冊もの本を読み読書体力をつけ、もう一度その難解な本に挑戦したところ。

以前とは比べ物にならないくらい、スラスラと内容を理解できたと『アメトーーク！』で語っていました（読書芸人より）

これって、又吉さんの読解力。

つまり難しい日本語を自分の中に落とし込んで、理解する力がアップした瞬間だと思いませんか？

大量のインプットによって、難しい単語や複雑な概念を読むための基礎体力がつく。

結果として誰かに伝えられるレベルで翻訳できるようになった。

翻訳力は才能ではなく、インプットによって後天的に鍛えられるんです。

有名人のエピソードだけではありません。

じつは、わたしも翻訳ができるようになったと実感した瞬間がありました。

参考記事：体験的読書のすすめ

わたしがエンジニア向け配信を、翻訳できるようになった瞬間

先日。

ITエンジニアであるtommyさんの『全日本人エンジニア計画』という音声配信を聞きました。

もちろん、わたしはエンジニアではありません。

正直に書くと、さいしょに聞いたときは専門的な話ばかりで、ほとんど「？？？」でしたね。

知らない知識が次々と頭に入ってくる感覚で、まさに「翻訳不能」な状況でした。

でも、エンジニア思考を理解したいと思い、初心者向けの記事を読んだり、YouTubeを見たり、音声配信を聞いたりしました。

tommyさんが話していた内容の周辺知識を、少しずつ積み重ねていく作業です。

ぶっちゃけ、プログラミング言語のJavaとJavaScriptの違いもわからず、現役プログラマーにツッコまれたりも（笑）

その後、もう一度『全日本人エンジニア計画』を聞き返すことに。

なまらびっくりしましたね。

以前はチンプンカンプンだった言葉たちが、スッと頭に入ってくる。

「あ、tommyさんが言っているのは、こういうことだったのか～」と、彼の言葉を自分の中でかみ砕いて理解できる、つまり翻訳できるようになったんです。

この体験から、ハッキリと理解できました。

翻訳能力は、生まれ持った才能ではありません。

地道なインプットの積み重ねによって、後天的に身につけられるものなんです。

すぐれた翻訳家になるために、インプットを積み重ねよう

では、どうすればわたしたちも翻訳力を高められるのでしょうか？

答えは、今回のニュースレターの元ネタ、古賀史健さんの本に書かれていました。

彼の代表作である『嫌われる勇気 自己啓発の源流 アドラーの教え』

この世界的ベストセラーを執筆するまえ、古賀さんはアドラー心理学に関する本を、すべて読み込んだそうです。

日本語訳されていない文章を、辞書片手に読むほどの徹底ぶりでした。

また、映画監督にインタビューする際は、監督の作品を観るのはもちろん、過去のインタビュー記事や当時の雑誌まで徹底的に調べて準備すると書かれていました。

はっきり言って、インプット量が桁違いなんです。

すぐれた翻訳家が、原文の時代背景や文化まで徹底的にリサーチするように。

わたしたちライターも、書くテーマについて圧倒的な量をインプットする取材が不可欠です。

わかりやすい文章を書くための秘訣は、インプットとアウトプットの比率を9：1くらいにすること。

記事を書く時間（アウトプット）が1なら、テーマを調べたり学んだりする時間（インプット）に9を費やすイメージです。

電車を待つスキマ時間でも、寝る前の5分だけでも構いません。

あなたが書きたいテーマについて、コツコツ学んでいきましょう。

まとめと紹介した本の広告コーナー

今週紹介した古賀史健さんは、以前もニュースレターで取り上げさせてもらいました。

🖊️AI時代に差がつく！読まれる文章を書くたった1つの方法とは？
キタノドロップ　完全在宅のライター 2025-05-29

わたしは古賀さんのファンなので、また本の感想を書く予定です。

文章術とはまったく関係ありませんが、古賀史健さんとわたくしキタノドロップには、新日本プロレス推しという共通点があります。

かってに親近感を抱いているので、まだどこかで熱く語らせてください。

古賀史健さんの本⤵️

>>>取材・執筆・推敲　書く人の教科書

PS

キタノドロップは、Kindle作家としても活動しています。

ここまでニュースレターを読んでくれたあなたは、わたしのkindle本も楽しめるはず。

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